前回の「子育ての軸」の続きです🌼
日本で子ども英会話講師だった私が
定年まで英語を使っていくならと、
この子達はきっともう…30歳くらい!?
留学を決意してアメリカへ!
*ここに至るまでに、留学先を調べ働き貯金して…とあるけれどまたの機会に。
移り住んだ州は、
全米で最も人口の少ない、
本物のカウボーイ・カウガールのいる、
Wyoming!
https://freestudymaps.com
当時Wyomingは人口における白人比率が9割,
あとの1割をメキシコ系、Native Americans、黒人…という感じ。
*正確な数字が気になったので調べてみました(US Census Bureau/アメリカ合衆国国勢調査局のデータを元に作成)
やはり白人9割で、その他はこんなにもマイノリティ。アジア系は0.7%。そりゃ歩いてれば目立つわけだ。
*例えば人口最大の州カリフォルニア,
白人が35%,
ヒスパニック系(ラテン)が40%,
アジア系が15% 出典
それなのに、もしくはそれゆえ、
人種差別は感じたことが無かった。
強いて言えば、白人で英語が苦手な友達と一緒にいると、私の方が英語がわかるのに、お店の人は白人の友達にしか話しかけない…くらい。
それは差別じゃなくて先入観だなと思っていた。なんだか悔しかったけれど、こんなに田舎だから状況的には自然なこと。
差別を感じなかったのは、白人以外があまりに少なすぎたからかもしれない。免疫がなさすぎて、差別の対象にもならないのだなと感じていました。
田舎で、のんびりしていて、
笑顔で優しい人が多かった!
おまけに、Wyomingは天然資源が豊富で、州政府の資金が潤沢にあり、それは教育予算にも如実に反映されていて
私が最初に通ったCommunity Collegeでは
教育ICT導入が進んでいて、全教室に電子ボードと書画カメラ完備、PCルームも台数が豊富で学生だけでなく地域に広く開かれた学校でした。
毎週金曜日はFree Lunchの日で、
週によってHot dogだったり、Pizza だったりが、無料で配られる日でした。しかも永遠に出てくる。
どんだけPizza食べるんだってくらい、アメリカの大学生はみんなPizzaが大好きで
それを見ていると
「食べ物を残してはいけない」
と育てられた日本人の私は
勧められるがままに食べるので
どんどん体重が増えていき
渡米1年目が一番太り、そのあと徐々に無理をしなくなりました。
さて、ようやく本題に。
ホームステイ先には、日本で英会話講師として同僚だった友人とその旦那さん、そして5歳の男の子がいたのですが
そこで目にした、子育てのヒントやアメリカ式子育てについて書いていきたいと思います!
「アメリカで目にした子育て」
- 選択肢を与える
友人の息子、その5歳の子は、
ほとんど全てのことに「どう思うか」
を聞かれていて、
それまで日本からほぼ出たことがなかった私は、子どもとの接し方について日本で慣れているものと違うことに、新鮮な驚きを覚えながらみていました。
たとえば朝起きて食べるシリアルの種類。Which one would you pick this morning? (今朝はどれにする?)使うスプーンの種類。飲み物の種類。着るTシャツはどちらがいいか。
どんな小さなことでも、時間さえあれば、Which one…と、意見を聞かれていたんです。
おや?と思って、周りに気を配ってみると、
スーパーでも、本屋でも、子どもを目にする場所ではほぼどこでも、そんな風に子どもの意見を聞く親の姿がありました。
レストランでも、子どもがメニューや飲み物を選ぶ間、お店の方も目を細めて待つ。そのうちお店の方が積極的に、子どもに直接メニューの説明をしたり、おすすめしたり、ジョークを言ったり、子どもが選択することをサポートすることが多いのです。
日本なら、そういう場面で、子どもが選ぶ時間はあまり取られない印象です。お店の人を待たせてはいけないという親の気持ちもあるし、社会の無言のプレッシャーがあり、ほんの10秒だとしても、そこには子どもが自分で考えることへの寛容さが足りないように思います。
子どもが1人の人間として尊重されている。
それは、渡米してすぐに気付いた「違い」でした。
- どならない
一緒に生活していた5歳の子は、今思うと手のかかるタイプだったかもしれないけれど、
母親である友人は、なんとか怒鳴らずに、でも精神を正常に保つべく、
よく1人になって静かな時間を設けたり、
逆に彼に部屋に入ってもらうようにしたり
(アメリカでよく使われるtime-outという方法)
毎日子育てに試行錯誤しながら、感情的に怒鳴ることなく良い親であろうとし、当時すごく大変だったと思います。
おまけに私という元同僚のハウスメイトまでいるのですから…
怒鳴る、ということは、声を荒げるということで、
yell, shout, raise one’s voice…
一度、なぜアメリカ人はあまり怒鳴らないのか。と彼女に聞いたことがあります。
「体の大きい大人が、小さい子どもに向かって立っているだけで、脅威になるから。大きな声で子どものことをねじ伏せようとするのはフェアじゃないから。」
そんなような答えでした。
彼女の旦那さんによると、
「怒鳴るということは、自分の感情をコントロールできていないから。アメリカで怒鳴ると、Anger managementに行くように言われる。」
確かに。子どもに怒鳴ることは、フェアじゃないなぁ。
しかし時々、Denverなど都会の方に行くと
大体治安の悪そうなエリアで見かけることがあった。
取り乱して意味のないことを延々と叫び続けたり、喧嘩になりそうになったりという人たちを。
しかしそういう時には、周りはかなりの緊張感を持って、なだめようとしたり助けようとしたり、(通報して警察が来ていたり)
銃社会のアメリカでは、いつでも一触即発の事態になりうるため、言い合いなどのコンフリクトは極力避ける傾向にあると感じました。
「怒鳴る・怒鳴らない」一つを取っても、
アメリカが持つ経済格差、生活の余裕の違いが影響するようにさえ思います。
最初の田舎町ではあまり感じませんでしたが、暮らしているとどうしても気づいてしまう、日本では普段あまり目にすることがない、確実な貧富の差がありました。
怒鳴ることについて、
私は、教室では怒鳴りませんが、
自分の子どもにはそれがなかなかできないんです。
自己分析するに、大きな声を出すことが悪いことだという考えが、私の子供時代にはなかったから。ここで、最初の
「子育ては、自分が育てられたようにする(してしまう)もの。」
に、つながります。(長すぎる前振り)
私の両親は、特に頻繁に怒鳴るタイプの親ではなかったかもしれないけれど、
例えばご飯ができた時、
2階にいる私のことを、階下から
「ご飯だよー!」と
腹の底から大きな声で呼ぶんです。
遊びに行ったりホームパーティがあったりで、アメリカの色々な家庭をみましたが、皆そういう家庭内の声も気をつけているようで
人を呼ぶ時は部屋まで行くという風でした。上品ですね。
私は、怒鳴ったら負けと思って、これからも感情に身を任せずに、目の前の自分の子どもに(自分自身に)向き合わなければと思います。修行のように、日々…。
残りについては、また今度!